理由はともあれ、「タクシードライバーになる!」と決めたらまずは二種免許を取ることになります。これに加えて東京・大阪などの都市部では地理試験への合格が必須となります。
いずれも採用前に自費でクリアする必要はなく、たいていのタクシー会社は採用後に自動車学校や地理研修の費用も見てくれますので、事前にこちらで何かしておくような必要はありません。
と言っても、やはり「二種免許を取るのは難しいのでは?」「簡単と言っても試験なんだから事前に勉強したほうがいいのでは?」などと思われるかもしれません。
結論から言うと、二種免許・地理試験とも事前に対策をするような必要は一切ありませんでした。
二種免許は楽勝
運転が苦手な人(私ですww)はどうしても実技試験のことが気になって、何をさせられるのかネットで検索したりして鋭角とかで「あんなとんがった角曲がるなんて無理無理!!!」などと不安に駆られたりしますが、あれなんて見た目だけです。
外から見ると大変そうですが、一回実際に指導の先生の横に乗せてもらって、手順を丸暗記すれば意外と簡単にクリアできます。
もっとも角の内側を目視確認できる右回りと、逆の左回りでは若干難易度が変わりますが、いずれにしても指示された場所とタイミングで普通にハンドルを切ればいいだけの作業ゲーです。繊細な車両コントロールや卓越した車幅感覚なんて一切不要です。
あと目新しいのは「転回」と「乗客対応」くらいで、他の項目はほぼ一種免許の復習に過ぎません。
ちなみに転回は実際に業務でやるのはものすごく難しく、事故や違反などのリスクのある行為なので私は極力しないように全力で避けていましたが、教習所でやる「転回」はそんな難しいシチュエーションではありません。
私が行った教習所は郊外の人口密度の低い町にあり、転回をする場所はいつも同じ交通量の少ない幹線道路でした。片道2車線あっても対向車なんてぽつりぽつりくらいにしか来ませんので、ただそれが通り過ぎるのを待ってハンドルを回すだけでしたから、切り返しも何も必要なく、単なる右折ターンでしたwww
乗客対応はいわゆる「接客」のことではなく、運転中に指導の先生が電柱や標識を乗客に見立て、「あそこのとこで止めて」と指示されるので、指示された場所で安全に停止する動作のことです。普通にブレーキを踏んでシフトをPに入れてパーキングかければいいだけです。
ただし駐停車禁止の場所が決まっているので(交差点から5メートル以内とかのやつです)、それだけ引っかからないように覚えておく必要がありますが、いずれにしても特殊な運転技能が求められることは一切ありません。
学科試験も運送業に関する法令など、多少二種特有の出題もありますが、基本的には一種の試験と同じ内容です。合格点は100点満点中90点と高いようにも思えますが、試験自体はそれほど難しいものではありません。普通に教習所で授業を受けていれば問題なくクリアできるはずです。
余談ですが、二種免許は実技・学科とも一発で合格しましたが、その後の実際の乗務ではひと月そこらのうちに縁石に接触するレベルのしょぼい自損事故を連発させていますwww
つまりはその程度の運転技量しかなくても合格できてしまう試験なのだと割り切ってください。業務で必要な車幅感覚やコントロール技術は実地で別に学んでいく必要があります。
地理試験も楽勝(※大阪に限る)
東京・大阪などの都心エリアでタクシードライバーを考えておられる方は地理試験が気になる方も多いかもしれません。
東京など他のエリアの事情は分かりませんが、少なくとも大阪エリアに関しては、事前の予習や対策は一切不要です。講習をきちんと聞けば全く問題なく合格できます。
用心深い方はあらかじめネットで過去問を調べたりして「こんなのとても覚えられないよ!!」と思われているかもしれませんが(参考:過去問例←㈶大阪タクシーセンターのHP)、大丈夫です。試験直前に行われる講習をきちんと聞けば合格できます(意味深)。
試験を実施するタクシーセンターもバカではないので、過去問で公開されているような内容をまともに実施すれば大半の受験者が合格できない阿鼻叫喚の無間地獄になるであろうことくらい百も承知です。
かといって法令で決められている以上、試験そのものは定められたとおりの形でやらざるを得ない。ではどうするか。
講習をきちんと聞けば確実に合格できるように運営されていますwww
これ以上は書けませんのでどうしても気になる方は諸先輩方に聞くなりしてみてください。
ただしこれも二種免許同様、この試験をクリアすれば実務もオッケー、というものでは全くありません。実際の業務で必要な地理の知識は自ら別に覚えていく必要があります。
はっきりいって地理試験で覚える内容は実際の業務にはほとんど役立ちません(※大阪の場合)。このあたりは会社がどのくらい自社研修でフォローしてくれるかにもよりますが、私がタクシードライバーとして勤務する中で最初に直面したのは、この地理的な知識の絶望的な不足によるトラブルでした。
この点は長くなるのでまた追々書いていきたいと思います。
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