今年もまたこの季節がやってきましたね、年末年始という鬱ステージが・・・
世間は冬のボーナスだブラックフライデーだクリスマスだ正月だと浮かれる季節ですが、生涯歩合給のタクドラには賞与も長期休暇も関係ありません。
※くどいようですがタクドラの「賞与」は単なる歩合給の後出しであって、一般企業でいう「賞与」とは別物です。
もちろん普段よりお客様が増える分、売り上げも走れば走るほどに伸びてはくれるのですが、所詮は鵜飼いの鵜、目が回るほど忙しく走り回っても自ずと売り上げの天井は決まっていますし、そんな無茶な稼働をずっと続けられるわけでもありません。
やはりきちんとした月給制の給与体系とは根本的に違うのです。
そう、違うのだよ、君たちとはね・・・
今でもイルミネーションの輝く年末年始の町を車で走っていると、タクドラをしていた頃の憂鬱な記憶が蘇ります。デパートに乗り付ける楽し気なファミリーや、法人チケットで忘年会に向かうらしきスーツの男女、謎に金持ちオーラの漂う若いカップルやファミリー、謎の花束を抱えて乗り込んでくる酔客とホステス嬢・・・
町にあふれる何もかもがキラキラとまぶしくて、自分だけがこの世界からポツンと取り残されてしまったような感覚に、何度陥ったことか・・・
「タクシーは走ったら走った分だけもらえる素晴らしい仕事です」、という人材屋や転職サイトの人たちの謳い文句は、決して間違いではありません。
但しこれは年末年始だろうと夏のお盆だろうと同じです。
たとえ世間みんなが休んでいるときでも「走った分しかもらえない」というプレッシャーが、非番のときも常につきまとうのです。
走らなかった分、確実に次の給与は下がります。
もちろん半年以上勤務するなどの条件を満たせば「有給休暇」がもらえる会社も多いですが、補填される額は微々たるものです。
この状況の中で、自分とは比べ物にならない高給取りのエリートたちを夜の繁華街やら新大阪やら空港やらに送っていくのですから、単なる罰ゲームを通り越して超絶鬱ゲーです。これで昔の同期でも乗せた日には、何のS〇プレイかと。。。
これがタクドラという仕事の現実です。正社員とはいっても所詮は歩合制の日給月給、鵜飼いの鵜に過ぎない仕事です。
転職などでこの業界を考えておられる方は、そのあたりもゆくゆく考えて決めてください。私にはその覚悟はありませんでした。
え、新卒? いっぺん道頓堀から(以下自粛
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