タクドラにボーナスはありません

またボーナスの季節がやってきましたね。

もらえるかもらえないか、それが問題だ・・・

世の中でどのくらいの人がボーナスの恩恵を受けているのか知りませんが、タクドラにとって車内で聞かされると地味に一番気が滅入るのがボーナスの話題です。

もちろん最近では大手だけでなく中小のタクシー会社でも表面上は「ボーナス」が出るケースが多いですが、一般の企業や官公庁に比べれば微々たる金額です。

金額は会社や経験年数によって違いますが、額面でだいたい2~30万あたりが平均的な相場のようです。(※入社後半年~1年以内の新人は支給対象外のことが多いようです)

しかしこの「ボーナス」、タクドラの場合はそもそも純粋な意味での「ボーナス」ではなく、毎月の自分の売り上げ額から一定の割合を強制的に差っ引かれて積み立てたものにすぎません。

実際のタクドラは草食ってる暇もありません。特に新人ほど
会社の投げてくるクソ案件に走り回らされて貧乏暇なしです。

要は本来なら毎月の給料でもらえていたはずのものを会社が「ボーナス」の名目で握りしめておいて後出ししてるだけとも言える代物です。。。

まあそれでももらえるだけマシといえばマシですが、この季節に都心で乗せる大企業や官公庁のサラリーマンたちは若手でも優にその数倍はもらっているわけです。

そういう「勝ち組」の人たちが湯水のごとく社用チケットを使い、ホクホクとえびす顔で夜の街に繰り出すのを、格安の低賃金で丁重にお送りするのが仕事なわけですから、心がすさまないわけがありません。

こっちはボーナスどころか通勤交通費すら自腹でしたからね。ザ・底辺もいいところです。

これで乗って来たサラリーマン氏が高校や大学の知り合いだったりしたら、惨めになるなというほうが無理です。何も分からないまま「業界を変える」とかほざいていられる新卒のうちはまだ大丈夫かもしれませんが、30代にもなればその場から逃げ出したくなるくらいの絶望的な格差を思い知らされることになります。

何度も繰り返しますが、悪いことは言わないです。もし新卒でタクシー会社を選ぼうとしている人がいたら、もう一度自分でこの業界の実態を調べて、自分の頭で自分の将来をよく考えてください。決して大手だからといってトップの言葉や求人サイトの宣伝を真に受けてはいけません。

そうしたところには全くの嘘は書かないですが、都合の悪いことも一切書いていません。本当のことは自分で調べて自分で考えるしかないのです。

入ってしまってからでは遅いです。

ITやら何やらでこの業界も色々と様変わりしつつありますが、それでもタクシー会社は行き場のない中高年の最後の避難所というのが今も偽らぬ現場の実態です。

老婆心ながら早々にこの業界から足を洗った負け犬として申し上げますが、この業界は20代や30代はもちろん、未来のある新卒が軽々しく足を踏み入れるべき業界ではありません。


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