東京や大阪などの都心部でタクシードライバーになる場合、二種免許の他に「地理試験」に合格する必要があります。タクシーセンターの行う研修では他にも法令などの試験があるのですが、多くの方が最も不安に感じるのがこの「地理試験」です。
まあなにしろ都心部には主要な幹線だけでも何十本もあって、さらにその交差点やら星の数ほどある駅の名前やらを地図で見ていると「こんなに覚えるなんて無理!!」という気持ちにもなります。
ただ前の記事でも書いたとおり、大阪では地理試験に合格するのは難しくありません。講習で説明される内容さえ押さえれば合格できます。
問題は実際に業務がスタートしてからです。
仮に地図上のポイントを覚えたとしても、実際の業務では突然乗ってきたお客様が思いもよらない場所を指示されることの繰り返しです。頭の中では知っている場所でも、今走っている場所から見てそれがどの向きにあるのかを瞬時に判断できなければなりません。
そしてお客様が指示する場所は、必ずしも地理試験で勉強するようなスポットばかりではありません。
もし大阪でこれからタクシードライバーとしてやっていこうと決められている方がありましたら、この記事が参考になれば幸いです。
大阪の道は「筋」で覚えろ!
大阪の都心部は(東京ほどではないにしても)ほんとうに道路だらけで、市外から来た人にとっては全く迷路も同然に見えてしまいます。ずっと市内で住まれている方にはそれが当たり前の環境なんでしょうが、市外出身のドライバーにとってはまずこの「道を覚える」ことが先決になります。
道を覚えておくと、後々個別のスポットも「〇〇筋の東側」「△△通りの北側」みたいな感じで格段に覚えやすくなります。ただ、主要な道路だけでもうんざりするくらいあるんですよね・・・
で、私はとりあえず南北方向の道路だけ羅列して覚えることにしました。大阪市内の道の名前は基本的に南北方向のものが「〇〇筋」、東西方向が「△△通」と名付けられていることはタクシードライバーに限らず割とよく知られています。
そして「通」の方は北から中之島通・土佐堀通・中央大通・長堀通・千日前通と、だいたいメジャーな地名とリンクするので、あまり無理に覚えようと努力する必要はありません。走ってるうちにすぐ覚えます。
問題は南北に走る「筋」の方で、こちらは数が多い上に今一つピンとこない名前がついているので、「通」よりも格段に覚えづらいです。なにわ筋? 新なにわ筋? えそれ違うの? どっちが西だっけ?
そういう迷えるあなた! まずは何も考えずに大声でこの呪文をとなえてください。
「しんあみなによ、みさかいまつたに じょうだま いまない」 はい、もう一度!(※繰り返し10回)
え、これは何かって? まだ分からないの?? あんたバカぁ??・・・あこれは例の赤いスーツのあれですね、ええ、エヴァオタですが何か?
説明するとこれは「新 あみ なに よ み 堺 松 谷 上 玉 いま ない」、つまりは単に「筋」のつく道を西から順に並べて頭の文字を取っただけで工夫もへったくれもありませんwww
でも私はこれで「筋」の並びをどうにか覚えました。まあ暗記法なんてこじつけの方が覚えたりしますよね。。
※一応まだ分からない人のために念のため解説すると「新=新なにわ筋」「あみ=あみだ池筋」「なに=なにわ筋」「よ=四ツ橋筋」「み=御堂筋」「堺=堺筋」「松=松屋町筋」「谷=谷町筋」「上=上町筋」「玉=玉造筋」「今=今里筋」「内=内環状線」です。
ちなみにこのうちの「よ み 堺 松」の4本は幹線道路のくせに一方通行であるということもついでに覚えましょう。順に↑↓↑↓です(北向き・南向きが交互)。これを把握していないとお客様を乗せているときにえらいことになりますので、特に市外からの人は気を付けましょう(実経験)。
覚えておくべき交差点
道にくらべると交差点の名前で覚えておくべきところは少ないです。というのは、多くのお客様は行き先を交差点名よりも道の名前か最寄りの鉄道駅、著名な施設などで説明されることの方が多いからです。
それでも中には覚えておいた方がいい交差点名もありますので、いくつか挙げてみます。
- 芝田
- 阪神前・阪急前
- 天六
- 南森町
- 扇町
- 桜橋
- 肥後橋
- 御堂筋の淀屋橋~本町の間全部
- 元町2、3
- 日本橋3
- 大国町
・・・結構ありますねw このあたりの交差点はお客様が行き先や方向を指示されるときにも割と出てくる名前なので、一通り押さえておくほうがいいと思います。まあどれもよく通る重要な地点なので、この仕事をしていると嫌でも自然と覚えると思いますがw
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